1:08/14 16:35:01.27
6月下旬、俺は3時間目の途中から気分が悪かった。
元々体は病弱なほうで昔からよく貧血になってたりして、
この日も嘔吐感が抑えられなくなって古文のじゅぎょうの最中
机の上に朝食べたフレンチトーストを含んだ吐しゃ物をはきだした。
隣の女子が「うわっ」 っていう声をあげてた。
13:08/14 16:45:39.87
教師が「大丈夫か?」って言いながらこちらに向かって来た。
教室がざわざわし始めて なんでか俺は「どうしよう」って何回も思ってた。
隣の女子をチラッと見るとかなり距離を取って避難してた。
なぜか冷静に「まあ そうするよな」 とか考えていた。
すると俺の背中をさすってくれる奴がいた。
顔も見ずにうつむいていたが俺には誰だかすぐにわかった。
19:08/14 16:51:52.14
そいつは俺を保健室につれていきながら「なんか飲むか」と聞いてきた。
俺が「ごめん・・。」 っていうと「ポカリとかがいいんかな」といいだした。
うちの保険医は病人が来るとめんどくさそうに対応する。
俺はそれが凄く嫌で、あまり気分が悪くなったりしても保健室にはいきたくなかった。
こいつはこの前も体育の途中俺を保健室につれていこうとして、
「保健室にはいかなくていい。ごめん。」と言った俺への配慮をしてくれたのか、
ポカリを買って自動販売機の横のベンチで一緒に座ってくれた。
22:08/14 16:58:53.40
「気分良くなったか」と、そいつが言った。
俺は「うん だいぶ・・。」と返した。
そいつの制服を見ると、俺の制服についてたゲロがかなり伝染してた。
「ごめん。 制服・・・。」
「ん。 あぁ。」
そいつはこびりついたゲロを見もせずに答えた。
こいつはいい奴だ。
でも俺達は友達でもなんでもなかった。
中学から一緒だけど世間話をした事すらない。
ただ、こいつは中学の時からこうだった。
24:08/14 17:09:34.56
こいつの名前は拳(仮)と言う。
中学2、3年同じクラスで、偶然通う高校も重なり、2年の今オナジクラスニナッタ。
俺は細身の色白で、典型的な目立たないクラスの端っこにいる感じ。もちろん体育の時間は鬱。
拳は長身で誰がどう見てもイケメンで、髪も短いがお洒落にしている。
運動神経は中学でも化け物クラスで群を抜いていてトップ、勉強もよく学校を休んでいたのにできる感じ。
ただ拳がちょっと違うのは、普通こういう男はクラスの中心人物でイケメングループに所属し、
まわりの人気者であるというのがお約束なのかもしれないが、こいつはほとんど一人だった。
かといっておとなしいキャラなわけではなく、中学2年の時こんな事件があった。
26:08/14 17:18:28.59
2年前の中学校での事、
休み時間にDQN(というか気が強い)生徒が、
女子での俺のポジションであるクラスの目立たない地味な女生徒の机に、
いきなり唾を吐きかけた。唾と言うより痰に近いほど巨大だった。
DQN生徒と一緒にいた2人もそいつもなにがおかしいのか爆笑。
その女子は「えっ・・」とか言いながら困ったようにそいつらを見る。
すると近くでみていた拳が歩み寄り、
いきなりそのDQNの髪の毛を掴んだ。
DQN「いっ・・・・・!! なっ えっ なんだよ!?」
拳はそのまま叩きつけるようにDQNの顔を唾のついた机に押し付ける。
取り巻きの2人は呆気にとられていた。
36:08/14 17:25:14.93
DQNはジタバタしていたが、拳の腕力が強いのか、どうにもならない。
座っていた女子は席を立ち少し怯えながら離れている。
少しして拳がパッと手を離し、DQNは跳ねるように上体をおこした。
DQNは「なにすんだコラ!!」とクラス中に聞こえる怒声を吐いた。
クラス中が拳とDQNに集中する。
拳は何事もなかったかのように
「あぁ・・・・・?」と言いながらDQNを睨みつけた。
50:08/14 17:32:35.40
DQNはなぜか目を逸らし
DQN「え・・・・? いや・・・。 なんで・・・ お・・・?」
とか訳のわからない事を言う。
拳はなにもいわずに、取り巻きの2人に顔を向け
「ティッシュ持ってるか」と言った。
2人はすこし焦りながら「もってねぇよ」とかえした。
拳は「んじゃきれいな雑巾持ってこい。」と言う。
2人は「はぁ?」 と顔をしかめる。
DQNは立ちつくしていた。
61:08/14 17:39:02.84
拳は不思議なやつだった。
クラスの中心である人間など目立たない奴をいじめたりしていても、
相手が男であれば腕力を使い、女であれは侮蔑の言葉を吐く。
やりかたが少しエグいので、
俺はそれを見て「クレイジーな奴だぜ」 とか思っていた。

続きを読む

TOPに戻る